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ブリタニカ草稿(最終稿)第2節 [読解シリーズ]

【経験における心理的なものと志向的体験の記述】

○純粋心理学を基礎づけ展開するためには、経験の中の心理的な性質を解明することが必要であり、それには直接的な経験の解明が優先される

○経験は全て、まなざしを心理的なものに向け換えることにより、反省的に観ることができる

○思考や評価や意志することも、反省できる

○反省せずに活動をしているとき、まなざしの中にあるのは、そのつどの事象や思想や価値や目標という「対象的なもの」である

○しかし、その「対象的なもの」を生み出す「意識の働き自体」はまなざしの中にはない

自然な態度では「意識の働き自体」はまなざしの中になく、その「対象部分だけ」まなざしの中にある。

○反省して初めて「意識の働き自体」を開示できる

○反省により、事象や価値や目的という「対象的なもの」だけでなく、それに対応する主観的な体験を把握できる

○「対象的なもの」は、主観的な体験の中で意識され「現出する」

○主観的な体験全体は、「現象」と呼ばれる

○主観的な体験の本質は、「何か-についての-意識」「何か-についての-現出」ということである

○すなわち、そのつどの事物「についての」意識・現出であり、思想「についての」意識・現出であり、計画や決断や希望「についての」意識・現出である

○だから心理的体験を表す表現には、「何か-についての体験」として相対性が含まれる

○この「現象」の領域が、「現象学的心理学」の領域である

○この「現象」の根本性格を表すのが「志向性」である

○現象学的に反省すれば、対象に「向かう」という「志向性」が体験に内在する本質であることがわかる

○体験は「志向的」体験である

○体験は多様な種別や区別があるが、志向性という概念のもとに包摂される

○ある事物を見る場合、左右、遠近により新たな位相が絶えず現れてくる中で、同一の対象についての統一的な意識が樹立されている

○判断、価値、目的、手段なども対応する堅固な本質構造をもち、流れる意識の中で構成される

○心理学の課題として、志向的体験の類型的形態、その変容、志向性による構造的形成、これらの問題を体系的に研究し、体験全体、心的生を記述的に認識するという課題がある

○この課題を最後まで追求するなら、一人の心理学者だけではない普遍的な成果が得られる

○心的生は、自己経験だけでなく、他者経験を通しても理解可能である

○他者経験は、自己経験と同類のものを与えるだけでなく、新たなものも与える

○この新たなものが、我々全員の共通のものだけでなく、「自身のもの」「異なるもの」の区別を与える

○そして、共同の生も、現象学的に理解するという課題があらわれる


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